住宅金融公庫の廃止 で (1)
住宅金融公庫を2007年4月1日に廃止する法案が2005年6月29日の参院本会議で自民・公明・民主の賛成多数(反対は共産・社民)で可決成立した。
住宅金融公庫は2007年4月1日以降、新たに独立行政法人「住宅金融支援機構」として発足し、銀行などが融資した住宅ローン債権を買い取って証券化することが主な業務になる。住宅ローンを小口に証券化して市場で販売する支援業務が中心になり、公庫が実施してきた個人向け住宅への融資は原則的に廃止される。
果して、住宅金融公庫が廃止されると借地人に悪影響が出るのか
例えば、地主が借地人の増改築に飽くまで反対した場合、建築資金不足の借地人の増改築は事実上不可能になるという問題が発生する。理由は、民間金融機関は融資の条件として借地人の増改築建物に抵当権を設定し、その地主の承諾書を必ず要求する。地主は増改築に反対しているのであるから勿論、承諾書に判子を押さない。当然、地主の承諾書が無いので増改築の融資は打切られる。
しかし、公庫は地主が反対して承諾が得られない時は、地主の承諾書を免除する措置がある。即ち、地主の抵当権設定承諾書が無くても公庫は、借地借家法17条による借地非訟手続きで裁判所の増改築の代諾許可の決定を得れば、現在はそれだけで建築資金の融資は受けられる。
建築資金不足の借地人にとって、公庫廃止の影響は借地人保護条項である借地借家法17条の形骸化に繋がる。その結果、借地人は地主の地代値上げ・更新料・承諾料等の不当な要求に諾々と従わざるを得ない情況に追込まれる。
だが、借地人泣かせの「地主の承諾書」要求は、法的根拠に基づくものではなく、単に民間金融機関の悪しき実務的慣行に過ぎないという事実は重大である。
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