地代は税金の1.5倍で決めるルールーが確立
埼玉県桶川市に借地借家人組合が結成されたのは1975年のことです。当時は借地人組合として発足し、浄念寺借地人組合と称していました。
その頃の桶川駅前商業区域の中心部分に「浄念寺」という宗教法人の寺がかなりの面積を占め、28軒が寺の土地を借りていました。
地代は住職の言われるまま支払っていました。当時、田中角栄の列島改造論が幅を利かせ全国各地の土地が値上がりを始めたのがきっかけで税金も徐々にに上昇し始めました。それに連れて寺の一方的な地代値上げが始まり、言われるままの地代を支払わされてきました。
というのも借地人の半分以上7割位が寺の檀家という事情もあり、逆らったら大変だという思いがありました。しかも住職はかつて長いこと町の助役を務め、税金の仕組みに詳しい人でした。
余りにも頻繁な値上げの押し付けで「このまま黙っていたら、大変なことになる。・・・・組合を作って何とかしよう」という声が広まり、名称も「浄念寺借地人組合」として1975年12月に結成総会を開きました。
その足で組合員全員が寺に乗り込んでの団体交渉となりました。交渉では、住職が値上げ通告を頑として撤回しないため、以来3年にわたり、法務局に全員が供託を続けました。
結局、住職の方が音を上げ、弁護士を立て攻撃をかけてきました。弁護士との団体交渉で組合は一歩も妥協案に歩み寄りをみせなかったので、弁護士の方が匙を投げてしまいました。
最後は寺と組合の代表との交渉で「今後地代は税金の50%(1.5倍)を加算した金額とする」という内容で妥結しました。
以来、この協定内容は厳格に守られ、バブルがはじけたこともあり、公示価格が毎年引き下げられてきたため、ずっと地代が下がり続けています。
組合員は、「あっれ、今年も地代が下がったね。何だか嘘みたい。組合があればこその話だね」とみんなニコニコ顔です。
地代の集金は組合費と合わせ、4月から9月までの6か月分を組合事務局が一括集金して組合代表が直接寺へ届け、10月から3月末に納入という年2回の支払い方法で約30年間1つの狂いもなく続いています。
東京・台東借地借家人組合
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