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2009年1月 7日 (水)

三菱東京UFJ、暴力団と関係深い元社長側に地上げ融資 4

 横浜でも地上げ計画

 91~92年 組長と連携の契機

 三菱東京UFJ銀行(旧東京三菱銀行)からの融資で東京・渋谷の地上げを進めた不動産会社元社長(48)が91~92年、横浜市内の自動車学校敷地の地上げを図るため、詐欺的な手口で学校の経営権を取得し、株主総会の議事録を偽造していたことが関係者の話でわかった。この地上げ計画は、元社長が、暴力団組長と関係を深める原点とみられている。

 渋谷の地上げでも立ち退き交渉での脅迫的な手法が問題視されており、元社長が以前から不正行為を繰り返していた実態が浮かび上がった。

 元社長らの経営権取得を不当とする学校職員らが起こした訴訟の判決や関係者の話によると、学校では80年代以降、創業者一族の役員(当時、故人)が学校や自分名義で借金を重ね、資金繰りが悪化していたという。主な借入先は三菱銀行(当時)の地元支店で、学校の敷地などを担保にした融資額は83~90年に計約13億円に上った。

 この役員は、三菱以外の金融会社からも借金し、返済を求められる中で、90年ごろから指定暴力団極東会組長(95年に死亡)と関係を深めた。さらに、この組長を通じ、不動産会社元社長とも知り合ったという。

 同じころ、横浜市が、学校と親会社の敷地を含む一帯に公園整備を計画。学校側に売却を打診したという。2万平方メートルを超える敷地の評価額は100億円以上とされ、これを知った元社長と組長は、学校の役員とともに、学校を閉鎖して敷地を地上げし、市に売却することを計画した。

 このため、元社長らは、役員の親族で、借金返済に追われていた学校経営者に親会社の株を売却するよう持ちかけ、91年に10億円で購入する契約を結んだ。筆頭株主になった元社長らが、自動車学校の経営権を握ったという。

 しかし、元社長は株代金のうち5千万円を払っただけで、残額は支払わなかった。元社長らが経営権を不正に取得したとして職員らが起こした訴訟の判決は、元社長が「残金を支払う意図がないのに、株券の詐取を図った」と認定、株取得を無効とした。さらに、元社長側の数人が親会社の取締役に就任した株主総会の議事録を偽造と判断した。

 また、元社長と暴力団組長は同年、実際には活動していない宗教法人「大和教会」を買収。学校に隣接した敷地内に教会の看板を掲げた2階建てのプレハブ小屋を建てた。学校関係者は「教習生や近隣住民に『気味が悪い』と受け止められた」と話し、元社長は小屋を拠点に学校側に閉鎖を迫る活動を行ったという。経営権をめぐる訴訟では、元社長側が敗訴し、01年に判決が確定。小屋も撤去された。

 こうした経緯について、学校側に融資していた当時の三菱銀行の支店幹部は「(元社長の)名前は聞いたことがなかった」としている。

 元社長は03~05年、東京・渋谷の地上げをめぐり、都内の住宅販売会社経由で当時の東京三菱銀行などから計216億円の融資を受けていたことが明らかになっている。

2009年1月7日 朝日新聞 朝刊


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