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2009年6月

2009年6月29日 (月)

店のシャッターを新品に交換させる (東京)

 東京荒川区で昭和50年から店舗を借り、家電製品販売業を自営しているⅠさんは、入居時から設置されていたシャッターが今年2月頃から開閉の具合が悪くなったので家主に修繕を申し出ました。

 家主はIさんに対し「4年前の更新時に更新料を払わずに法定更新をしたからとんでもない」と修繕を拒否しました。

 Iさんは組合と相談しました。借りているものだが丁寧に使用し、耐用年数はとっくに経過し、借家人には何ら過失はありません。店内には商品が一杯で防犯上も心配なので再度修繕を申し入れても断られたので、業者に調べてもらったところ修繕では無理といわれました。

 そこで、見積書の交換代金を一時Iさんが立替え払いし、後日賃料から相殺する旨を家主に内容証明で送りました。

 その後、家主の代理人の弁護士から家主の責任で交換すると言ってきましたが、1週間以上も工事に来ないのでIさんは家主宅に行き、「一体いつ交換するんだ。もっと誠意を見せろ」と一喝すると、驚いた家主は2日後に新品と取り換えました。

全国借地借家人新聞より


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2009年6月26日 (金)

普通借家契約から定期借家契約への切り替えを要求されたが

(問)私は、平成11年4月に住宅を借りて住んでいますが、当初から2年毎に契約書を書換えて更新してきました。今年3月に家主の代理人と称する不動産業者から、今回から契約は定期借家契約にするので、契約書の他に書面を持ってきて署名捺印を求めてきました。定期借家契約の意味がわかりませんので、どのように対応したらよいのか悩んでいます。


(答)平成11年12月15日に交付された「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」によって借地借家法が「改正」され、平成12年3月から定期借家制度が施行されました。この制度は、契約で定めた契約期間が終了すると、「正当事由」がなくとも、借家契約が終了されることになります。従って、家主と借家人の双方で合意がなければ再契約はできなくなります。

 定期借家契約は、事業用借家居住用借家を問わず、当事者の合意によって結ぶことができます。
 しかし、平成12年3月1日以前に結ばれている居住用借家契約は、当事者間の合意があったとしても定期借家制度は適用しません。(※

 定期借家契約を締結する場合、賃貸借契約のほかに「定期借家制度が適用され更新の無い契約であることを説明した公正証書などの書面による説明」をして当事者間で合意しなければなりません。(※

 さらに、家主は、契約解約する場合は期間満了前の1年前から6ヶ月前の間に「賃貸借期間の終了」を借家人へ通知する義務があります。(※

 ご相談の方の事例は、居住用借家であり平成12年3月以前の賃貸借契約ですので、たとえ合意したとしても定期借家契約にはなりません。

全国借地借家人新聞より

(※ 
(借地借家法の一部改正に伴う経過措置)
第3条 第5条(現行・借地借家法第38条)の規定の施行(平成12年3月1日)前にされた居住の用に供する建物の賃貸借の当事者が、その賃貸借を合意により終了させ、引き続き新たに同一の建物を目的とする賃貸借をする場合には、当分の間、第5条の規定による改正後の借地借家法第38条の規定は、適用しない。

(※) 
(定期建物賃貸借)
第38条  期間の定めがある建物の賃貸借をする場合においては、公正証書による等書面によって契約をするときに限り、第30条(借家人に不利な特約は無効とする)の規定にかかわらず、契約の更新がないこととする旨を定めることができる。この場合には、第29条第1項(期間1年未満の借家契約の禁止)の規定を適用しない。

2  前項の規定による建物の賃貸借をしようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。

3  建物の賃貸人が前項の規定による説明をしなかったときは、契約の更新がないこととする旨の定めは、無効とする。

4 第1項の規定による建物の賃貸借において、期間が1年以上である場合には、建物の賃貸人は、期間の満了の1年前から6月前までの間(以下この項において「通知期間」という。)に建物の賃借人に対し期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、その終了を建物の賃借人に対抗することができない。ただし、建物の賃貸人が通知期間の経過後建物の賃借人に対しその旨の通知をした場合においては、その通知の日から6月を経過した後は、この限りでない。(※


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2009年6月25日 (木)

既存の普通借家契約を法律で禁止されている定期借家契約へ切替え (京都)

 京都市伏見の借家に40年前に契約して住んできた石田さんは、この度家主の不動産管理会社が変わったことから、「あらためて賃貸借契約書意を交わしたい」との申し入れがあり、石田さん宅に契約書が投函されました。

 その契約書なるものは、なんと「定期建物賃貸借契約書」でした。石田さんは40年前に契約しているので、定期借家契約への切換えは認められません。

 まして、事前に家主側の説明義務なしの違法なやり方です。石田さんは定期借家契約の押し付けに断固拒否して闘います。

全国借地借家人新聞より

(参考)
附 則 
(平成11年12月15日法律第153号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、公布の日から施行する。ただし、第5条、次条及び附則第3条の規定は平成12年3月1日から施行する。

(借地借家法の一部改正に伴う経過措置)

第2条  第5条の規定の施行前にされた建物の賃貸借契約の更新に関しては、なお従前の例による。
2  第5条の規定の施行前にされた建物の賃貸借契約であって同条の規定による改正前の借地借家法(以下「旧法」という。)第38条第1項の定めがあるものについての賃借権の設定又は賃借物の転貸の登記に関しては、なお従前の例による。

第3条  第五条(借地借家法第38条)の規定の施行(平成12年3月1日)前にされた居住の用に供する建物の賃貸借(旧法第38条第1項の規定による賃貸借を除く。)の当事者が、その賃貸借を合意により終了させ、引き続き新たに同一の建物を目的とする賃貸借をする場合には、当分の間、第5条の規定による改正後の借地借家法第38条の規定は、適用しない。

(検討)
第4条  国は、この法律の施行後4年を目途として、居住の用に供する建物の賃貸借の在り方について見直しを行うとともに、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。


 借地借家法第38条の定期建物賃貸借(定期借家契約)の規定は平成12年3月1日に施行された。

 この定期借家契約は平成12年3月1日以前に契約した居住用借家には「借地借家法の一部改正に伴う経過措置」(附則第3条)により適用されない。即ち、「経過措置附則第3条」により既存の居住用普通借家契約を解約して新たに定期借家契約へ切換えることは禁止されている。

 仮に当事者の合意で居住用普通借家契約を解約して新たに定期借家契約へ切換えたとしても、その契約は定期借家契約として認められず、普通借家契約として扱われる。

 なお、店舗・事務所・倉庫等の営業用借家は、平成12年3月1日以前に契約したものであっても、当事者の合意があれば、普通借家契約から定期借家契約への切換えは行える。

 <参考法令
 借地借家法
 (定期建物賃貸借)
第38条
 期間の定めがある建物の賃貸借をする場合においては、公正証書による等書面によって契約をするときに限り、第30条の規定にかかわらず、契約の更新がないこととする旨を定めることができる。この場合には、第29条第1項の規定を適用しない。

2  前項の規定による建物の賃貸借をしようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。

3  建物の賃貸人が前項の規定による説明をしなかったときは、契約の更新がないこととする旨の定めは、無効とする。

 参考記事
 定期借家契約とは

 既存の居住用借家契約から定期借家契約への切り換え

 既存の店舗借家契約から定期借家契約への切り換え


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2009年6月24日 (水)

保証会社が強圧的な取立て 家賃の支払い1日遅れても違約金

 豊島区内に住む斉藤さんは母子家庭である。4年前に、現在住んでいるマンションの入居時の連帯保証人に父親を立てていた。2年前の更新時に、仲介した不動産会社が今後、連帯保証人は家主が指定した保証会社でなければ受け付けないと言われ、やむを得ずA保証会社と保証委託契約を結んだ。

 その後、家賃の支払いが毎月27日迄に間に合わなくなると保証会社の担当者が押しかけ、一時間もドアを叩いたり、ベルを鳴らし続けることや携帯の電話にかけてくるなどの強圧的な取立て行為を行うようになった。

 本来、このマンションはオートロックでドアまでは入ってくることが出来ないにも関わらず、侵入してきたために、やむを得ず警察に通報するなどの対抗措置を取った。しかしながら、仲介の不動産会社と家主は、近隣に迷惑をかけたとの理由で明渡しを請求してきた。

 この保証会社は、一日でも家賃の支払いが遅れると保証契約を打ち切り、改めて更新し、違約金として1万円を支払うという特約をたてに、賃料以外に1万円を取っていた。

 その結果、昨年1年間で12万円を払わされていた。まさに、今問題になっているスマイルサービスと同様な手口で違法行為を行っていたのである。斉藤さんは弁護士との相談の中でこのような悪質な行為に法的措置も含めた対処をすることにした。

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2009年6月23日 (火)

家賃を1日でも滞納したら明渡すとの念書を盾に管理会社が明渡し請求 (大阪)

 大阪府松原市内の賃貸マンションに平成11年4月から入居している武田康夫さんは、入居まもなく病気となり月額10万5000円の家賃の支払いが滞り、昨年末で80万円を滞納していました。

 管理会社からは、家賃を支払わないのであれば、明け渡せと再三再四にわたり督促を受けていました。武田さんは、体調が回復し滞納していた家賃も3月に完納することができました。

 ところが管理会社は、武田さんへ家賃を完納したが「今後は1日でも滞納したら明け渡すこと」との念書に署名捺印を求めてきました。

 妻と高校に通う2人の息子の一家4人の住む場所がなくなるとの不安から、管理会社の言いなりに「念書」を提出し、その上に、「今後の家賃支払いは銀行から自動引落しで支払うこと」を条件に一応契約の継続が認められました。

 武田さんは、銀行で自動引落し手続きなどをしたことがなく、3月末に支払うことになっていた4月分の家賃を4月6日に支払いましたが、管理会社は「念書」を盾に明け渡しを要求してきました。

 途方に暮れた武田さんは、「全国追い出し屋対策会議」の結成総会が報道されたことが記憶にあり、大阪弁護士会へ問い合わせたところ、大借連を紹介され、大借連事務所に相談。管理会社へは「家賃は支払い済みで明け渡しに応じる必要はない」と回答したところ、管理会社からは「賃貸借契約解約申込書」が届けられ、この「申込書」への署名捺印を求められるとともに、自動振り込み契約書と銀行通帳の写しを求めてきました。

 武田さんは、大借連事務所と相談の結果、「申込書」の提出を拒否するとともに、自動振り込み契約書と銀行通帳の写しを送ることにしました。

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2009年6月22日 (月)

暴言・恫喝の不動産業者に東京都・不動産業課が厳重注意

 八王子市の木造2階建てのアパートの1階に住むAさんは、平成11年5月に入居した。1DK(24・16㎡)で家賃は月額3万5000円、共益費3000円を支払っている。ここは八王子駅から少し離れているが近くに都立小宮公園もあって環境が良く、家賃も比較的安いのが魅力だった。

 今年の3月初めに不動産業者から、契約更新の条件として更新料(家賃の1か月分)を請求された。また、送付された契約書も従前には書いてなかった「更新の際乙は甲に更新料として新賃料の1か月分支払う」特約や明渡しの際の原状回復特約など様々な条件がついていた。

 Aさんは、入居時の条件と違うので是正を求めたところ、不動産業者は突然怒り出し「おまえなんか出て行け!」、「おまえは日本人か!」「更新したければ頭を下げてこい!」などと、激しい剣幕で食ってかかってきた。Aさんは恐怖を感じ、紹介を受け組合に相談に行った。組合から早速、不動産業者に従前と同じ条件で更新することと、更新料は支払わない旨の通知を出した。

 しかし、業者が組合との話し合いも拒否したためAさんは東京都・都市整備局住宅政策推進部不動産業課(tel 03-5320-4958)に行って実情を話し「こんな悪質な業者が野放しにされることは絶対に許されない」との申請書を提出した。都市整備局不動産業課では直ちに業者を呼び出し厳重に注意した。その結果、不動産業課の担当者から「業者は深く恥じて反省している」との連絡が入った。

東京借地借家人新聞より


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2009年6月19日 (金)

借地人8人が更新料の不払いで大きな成果

 H市に居住するAさんをはじめとする借地人8世帯は、昨年、地主代理の不動産業者から「土地賃貸借契約の期限についてのご通知」という文書を送付された。

 通知は、契約期間が4月30日で満了することから「引続き契約を希望される方は、更新の契約を交わしたいと思います。更新の契約を交わすに当りまして……契約更新料がございます」として金額を提示してきた。更新料は坪数で違い、高い人で480万円、低い人で60万円。おおよそ坪5万円の計算。

 借地人は、全員で借地更新料の請求を拒否したが、地主はその後代理人の不動産屋を通じ4月23日付で契約解除を通告し、5月分以降の地代の受領も拒否してきた。

 借地人一同は連名で借地契約の法定更新を主張し、地代はH法務局に供託した。

 7月に入り地主は弁護士を代理人に立て「更新料を支払うことは当事者間の合意となっている。更新料を支払わないと契約違反になる。更新料の支払いを拒絶した場合は法的手段をとる」と内容証明郵便で一斉に通告してきた。借地人一同は「次の更新時に更新料を支払う約束はしていない」と反論した。

 9月に裁判所からAさんのところに更新料410万円を支払うよう請求する調停申立書がられてきた。他の借地人にも同様の申立書が一斉に来た。申立書では、前回の更新時に更新料を支払ったから今回も支払う約定になっているという無茶苦茶な理屈で更新料を請求している。

 更新料を支払う意思はないので調停を不調にするよう9月下旬H簡易裁判所に上申書を提出した。

 上申書には、更新料請求を拒否した経過と、地主の代理人から契約解除の通告を受け、地主には正当事由がないため昨年5月1日をもって法定更新していることを主張した。また、更新料については最高裁昭和51年10月1日判決、同53年1月24日判決で、借地人には更新料支払い義務のないことは確定していることを主張した。

 地主の代理人から「前回更新時の契約書で次回の更新の際に更新料を支払う。金額は契約更新の時期に至った時当事者双方で協議して定める旨の約定がある」との全く嘘の主張に対しては、契約書の中にもそのような合意は一切ないことを明確に反論した。

 H簡易裁判所からは、昨年11月19日付で地主側が8名の借地人全員の調停申立てを全て取り下げたとの事由で「調停終了通知」が各借地人に送られてきた。

 その後現在まで、地主の側からは何らの動きもなく、地主の不動産業者や弁護士まで使った執拗な更新料請求はひとまず陰をひそめた。

 最初は地主の代理人から、契約解除の内容証明郵便を送りつけられたり、「更新料を支払わないと孫子の代で借地権はなくなる」と脅かされたり、裁判所に調停を申し立てられたりと、この1年、借地人一同「ハラハラドキドキ」だったが、組合の指示に従ってしっかりと結束したことが、今回の結果に結びついた。

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2009年6月18日 (木)

生活保護受給で住まいを守る (大阪市西成区)

 大阪市西成区山王町3丁目の賃貸マンションを賃貸中のAさん老夫婦へ、家賃滞納を理由にして「直ぐに出て行け、家具類は処分する」と茨木市に住む家主から口頭で通知されました。

 途方に暮れたAさんは、西成借地借家人組合の藤原組合長を訪ねて相談。組合で事情を訊くと、Aさんは、ご主人とが寝たきりで奥さんの年金が生活の支えとなっており、家賃の支払が困難であることが明らかになりました。

 藤原組合長は、家主へ「事情は聞いた」と連絡し、家主からは「生活保護を受けるように勧めた。もう何年も前から家賃の不払が続いている。出ていって貰うしかない」と困り果てた様子を訴えています。

 そこで、組合は、Aさんに生活保護の申請を勧めたところ、生活保護制度のことについてまったく知らず、西成区役所へ地元の市会議員に同行を願い生活保護の申請手続を行いました。

 そして、家主へは、「過去の滞納分を免除し、今後の家賃は生活保護で支払うことにする」と連絡し、追い出しを思い止まって貰いました。

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2009年6月17日 (水)

少額訴訟で敷金48万円が戻る (神戸)

 賃貸借契約時に、支払った敷金81万6000円の内、契約解約時48万円の返還をすることになっていた。

 ところが、家主側は、「特約で退去の6か月前に「解約予告」をすることになっているが、それをしていないので、その6か月分の家賃相当額の違約金と原状回復費用を差し引くと返還する敷金は無い」と主張した。

 借家人は、約束違反であるとして、あくまでも敷金48万円の返還の履行を求め、少額訴訟で争った。

 2009年1月13日、神戸簡裁は、「借家人が退去予告通知義務を怠ったとしても、消費者契約法第10条によって家主側の主張する予告通知義務違反とはならないとして、敷金との相殺は無効である。また、自然損耗による原状回復費用の請求も借家人が負担すべきものであるとは認められないとして、敷金48万円全額を返還すべきである」との判決を下た。

 

 ()民法の規定では解約予告は「3か月前」(617条・618条)と規定されているが、国土交通省の「賃貸住宅標準契約書」は「30日前に解約の申入れを行うことにより、本契約を解約することができる」として「30日前の解約予告」を原則としている。

 国土交通省の「賃貸住宅標準契約書」に倣って、殆どの不動産業者が使用している契約書でも1か月の解約予告で契約が解除できるようになっている。

 今回の貸主には一方的に有利な、借主には不利益な「6ヶ月前の解約予告」特約を消費者契約法第10条に反して無効の判決は画期的である。


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2009年6月16日 (火)

地上げ屋が組合事務所で大暴れ

 葛飾区東新小岩で借地をしているSさんは、地上げ屋である東京都市開発の社員Yの来訪を受け、対応について組合に入会し相談を受けた。

 地主と称してはいるが登記上変更はない。地上げ屋は所有権が移転するや否や、土地を買うか明渡すかの二者択一を迫るのみで借地は認めないという。不当な強要に対しSさんは今まで通り借地の存続を主張した。

 組合にも数回にわたり地上げ屋は来て大声を出し脅かしてきたが、組合はぶれることなく対応。組合では退去を求めたが地上げ屋は退去せず、挙句に事務所のドアを蹴破った。

 組合では抗議書を発送、Sさんも顧問弁護士に依頼し、面会拒否通知を出したところ、地上げ屋は「第三者に買ってもらい手を引きたい」と申し出た。地上げ屋来訪から10ヶ月耐えぬいた。

東京借地借家人新聞より


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2009年6月15日 (月)

更新料の支払いと地代の値上げ請求に対して和解調書を示して拒絶

 中野区の松ヶ丘に住む森山さんは親の代から借地していた。一昨年に親が死亡し、借地上の建物を相続した。それまでは、年1回の地代の支払いで、昨年の7月に地主に「親の死亡と建物を相続したことを通知するとともに今後は、自分名義で地代を地主の銀行口座に振込むこと」を通知した。

 早速、地主は弁護士を代理人として契約の更新と更新料の支払い並びに地代の値上げを請求してきた。

 森山さんは親から聞いていた裁判所の和解調書を持って組合に相談した。その和解調書には、「契約期間を昭和77年までの20年間とし、賃料については公租公課の2・5倍を乗じた額を賃料とし、満3年毎に同様の方法によって賃料の改定を行う」と記載されている。

 契約はすでに平成14年に法定更新され、賃料についても公租公課の2・5倍となっていることを主張し、弁護士に、更新料の支払い並びに地代の値上げ請求には応じられない旨を通知た。

 なお、都税事務所では、法定更新されている契約では土地課税台帳は閲覧できないと窓口で言われたが、裁判所の和解調書をみせると許可された。

 その後、地主の代理弁護士からはそのような和解調書が存在したことは知らず、改めて契約書を作成したいと回答があった。森山さんは法定更新のままでかまわない旨通知したが、相手から和解調書を基本とした覚書だけでも締結したいと言ってきている。

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2009年6月12日 (金)

定期借家契約の期間満了の8か月後に終了通知が

 横浜市磯子区に居住するHさんが、大田区南蒲田*丁目所在の店舗面積10.7㎡を月額4万円の家賃で、期間2年で賃借したのが平成17年12月だった。

 期間満了になっても更新の手続きするでもなく、平成20年8月なって管理者の不動産業者が家賃を持参した際に「メモ」で定期借家契約だから6カ月後に明渡せと請求する。

 しかし、持参すれば何も言わずに家賃を受領し続けて、今年1月末持参の2月分家賃を受領したが、2月中旬なって一旦受領した2月分家賃を返却されて3月で明渡せといわれた。Hさんは知人の不動産業者に相談して組合を紹介された。

 借地借家法第38条の要件が満たしておらず、普通借家権が成立し、期間の定めのない契約に移行したと考えられるので、明渡しを拒否し家賃を供託した。裁判で強制執行するという家主の代理人業者の脅しにも、臆することなくHさんはお客の励ましを得て頑張っている。

東京借地借家人新聞より
 

 <参考記事>

 契約期間満了後に定期借家契約の終了通知が届いた場合はどうなるのか

 ②定期借家契約の期間が満了で必ず建物を明渡さなければならないのか


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2009年6月11日 (木)

賃貸マンションの契約時に支払った申込金

  賃貸マンションの契約時に支払った申込金


 結婚後の新居を探すために不動産業者を訪ねた。そこで、建設中の5階建てマンションを勧められた。気に入ったが、他の物件も探したい旨を伝えたところ、「この物件は入居希望者が多い。あらかじめ部屋を押さえておく必要がある」と言われ、1ヶ月分の家賃(63,000円)を申込金として支払った。
 数日後、申込金を支払った物件の周辺環境等が気になったので、断ることにした。不動産業者に電話をしたが、「申込金は貸主の承諾後は返金できない。領収書に明記してある」と言われた。申込金を返金してほしい。
                                          (20歳代 女性 給与生活者)

アドバイス

 賃貸借契約を申し込む際、申込金・手付金・内金・予約金などの名目で一定の金銭(預り金)を求められることがあります。契約前に借主が断ると「貸主の承諾を得ているので返金できない」などと不動産業者が説明し、預り金の返金を拒否するケースが少なからず見受けられます。

 そもそも賃貸借契約の成立には、契約の成立前に宅地建物取引業者から当該物件の重要事項についての説明を受けた上で、書面が交付されることになっています(宅地建物取引業法第35条、注1参照)。

 賃貸借契約の成立前に支払われた金銭は、名目を問わず、すべて預り金とみなされます。そのため、契約成立前に預り金を受領していた場合、その預り金は申し込み順位確保のための証拠金として授受されるにすぎず、賃貸借契約が成立するわけではありません。よって、キャンセルした場合には、業者は預り金を返金しなければなりません。

 この相談では、預り金は返金されるべき性質の金銭であることを主張した結果、全額が返金されました。

コメント&解説

 この相談のように、預り金をめぐるトラブルが絶えないため、宅地建物取引業法第47条の2第3項の国土交通省令(注2参照)及び同法施行規則第16条の12第2項(参照)で「預り金の返還の拒否の禁止」を定めています。

 業者は、金銭の支払いを求めることによって消費者が簡単にキャンセルすることを防ごうと考え、申込金などの名目で預かっているものと思われます。

 このようなトラブルを防ぐためには、預り金を求める業者には注意し、どうしても預り金を支払わなければならない場合には、契約の締結に至らなかった場合には返金される旨を明記してもらうことが大切です。

注1宅地建物取引業法第35条
宅地建物取引業者は、宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の相手方若しくは代理を依頼した者又は宅地建物取引業者が行う媒介に係る売買、交換若しくは貸借の各当事者(以下「宅地建物取引業者の相手方等」という。)に対して、その者が取得し、又は借りようとしている宅地又は建物に関し、その売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に、取引主任者をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面(第5号において図面を必要とするときは、図面)を交付して説明をさせなければならない。(以下省略)

注2宅地建物取引業法第47条の2第3項
宅地建物取引業者等は、前2項に定めるもののほか、宅地建物取引業に係る契約の締結に関する行為又は申込みの撤回若しくは解除の妨げに関する行為であつて、宅地建物取引業者の相手方等の保護に欠けるものとして国土交通省令で定めるものをしてはならない。

注3宅地建物取引業法施行規則第16条の12第2項
宅地建物取引業者の相手方等が契約の申込みの撤回を行うに際し、既に受領した預り金を返還することを拒むこと。

<国民生活センター>HP より

(注)本文中に付した青字赤字強調は東京・台東借地借家人組合


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2009年6月10日 (水)

建物賃貸借契約に係る媒介等の業務の適正化について

     建物賃貸借契約に係る媒介等の業務の適正化について

                         (社)京都府宅地建物取引業協会
                         (社)全日本不動産協会京都府本部
                         (財)日本賃貸住宅管理協会京都支部

 最近、居住用建物の賃貸借契約の媒介業務等に関連して、京都府・京都市及び協会等の不動産無料相談所に一般消費者から入・退去時のトラブルが多く寄せられることに鑑み、建物賃貸借契約に係る媒介等の業務の適正化に関し、下記事項についてご留意のうえ業務を処理されますようお願いします。

1.交渉預り金・申込証拠金について
  (1)会員は、原則として申込金・交渉預り金等その名目の如何を問わず、借り受け予定者から預り金を受領してはならないものとする。
  (2)会員が例外として預り金を受領する場合は、借り受け予定者が物件を特定しその物件を確保するために特段の依頼をした場合に限るものとする。
この場合には、次のすべての事項について借り受け予定者に書面に記載して説明しなければならない。
   ① 重要事項説明書の発行
   ② 会員が賃貸人あるいは賃貸人から業務委託(契約)を受けた管理会社から媒介依頼(委任代理を含む)を受けていることを証する書面、並びに預り金等の代理受領権限を証する書面の提示。(代理委任状、業務委託契約書等)
   ③ 次のことを掲載した「預り証」を発行する。
    ア 預りの目的(物件確保のため)
    イ 預り金の有効期限
    ウ 当該預り金は、借り受け予定者からの返還申し入れがされた時には速やかに返還する。
    エ 当該預り金は、契約の成立・不成立に拘わらず全て借り受け予定者に返還されるものであること。
    オ 金額その他契約のために必要とする事項等

2.契約成立時における金員の取り扱いについて
   契約成立時(注1,2)において、借り受け予定者から賃貸人に支払われる金員は、媒介業者において保管されるものではない。しかし、例外として媒介業者が保管をする場合には、賃貸人(管理会社)からその保管依頼の委任状等を取り付け、それを借り受け予定者に提示し、同時に受理書を発行しなければならない。
   また契約成立日から入居までに発生する、契約履行着手前の解除等の解約トラブル等の防止と解決のため、契約締結時には解約手付金や違約金を定める等して、借り受け予定者・賃貸人双方に合意をしてもらうことが望ましい。

 (注1) 宅地建物取引業法第37条(書面の交付が充たされる契約)
 (注2) 一般的に契約の成立時期は、媒介業者が重要事項を説明した上で申込者が物件の賃借を申し込み、貸主(又は委託を受けた管理会社)が要件審査の後これを承諾して、更に手付金授受を定めているときは当該金銭が貸主に交付されたときである。
    なお、保証人の確保等、契約の停止条件を貸主から提示している場合は、申込者から当該保証書面が交付されることを要する。(平成5年1月13日付、5建第57号:京都府土木建築部建築指導課長「賃貸物件の媒介等の適正化について(抜粋)」)

3.媒介手数料について
 居住の用に供する建物の媒介に際して、依頼者の一方から借賃の一月分の2分の1を超える金額(上限は借賃の一月分に相当する金額以内)を媒介手数料として受領しようとする場合には、その依頼人より承諾書をもらうことが望ましい。

 宅建業者が媒介業務に際して依頼者の双方から受けることの出来る報酬の額の合計額は、当該物件の借賃(税を含まない)の一月分に相当する金額以内であり、居住の用に供する建物の媒介に際して依頼者の一方から受けることの出来る報酬の額は、当該媒介の依頼を受けるに当たって依頼者の承諾を得ている場合を除き、借賃の一月分の2分の1に相当する金額以内である。(宅地建物取引業法第46条及び報酬に関する建設省告示)

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2009年6月 9日 (火)

契約書を取交わしていないのに違約金を請求される

 江戸川区に住むMさんは、2月7日に東葛西の不動産屋に行き、賃貸物件を紹介された。内金2万円を本日中にと言われ、手持金がなかったので不動産会社の取引主任者の社員が自宅まで来て、事務所に戻り支払った。

 契約もしないのに1週間後に残金21万5450円を振込むよう指示され送金したところ、自宅のポストに契約書と重要事項説明書が届けられた。

 契約の日付がすでに2月14日になっているので不審に思い理由を聞くが社員は困るという。Mさんは重要事項の説明も受けておらず、契約書にもサインしていないので、2月17日にキャンセルした。

 不動産屋から「契約は成立しているので違約金を払え」と言われ、消費者センターの紹介で江東借組に相談に来た。

 組合役員が3月4日にMさんと不動産屋を訪問、不動産会社はMさんを激しく威嚇したが、観念したか2日後に全額を返還してきた。

東京借地借家人新聞より


  参考関連記事

 賃貸マンションの契約時に支払った申込金

 建物賃貸借契約に係る媒介等の業務の適正化について


  参考関連記事

<大阪府 住宅まちづくり部 建築振興課>HP

より

  契約はどの時点で成立するか

 さきにも触れましたが、厳密に言うと、契約は双方の合意があれば成立するものであり、契約書がなければ契約は成立しない」という考え方はされていません。

 ですから、実際の取引の場においては、申込者が重要事項説明を受け、入居希望の意思表示として預り金(申込証拠金)を支払い、それを受けた貸主が入居を承諾して、その旨を仲介業者に伝えた時点をもって契約の成立と見なしているケースが大半を占めています。

 契約成立までの一般的な流れは、次のようになっています

(1) 貸主が媒介業者に対して、物件の媒介(仲介)の依頼をする。

(2) 媒介業者が一般の借主(消費者)に対して、物件の広告(提示)をする。

(3) 借主が媒介業者に対して、物件の案内(書面による説明以外の情報提供)を求める。

(4) 媒介業者が借主に対して、書面を交付した上での物件の説明(重要事項説明、契約書面の提示など)をする。

(5) 借主が媒介業者に対して、預り金(申込証拠金)を支払う。

(6) 媒介業者が貸主に対して、借主の契約意思の確認を証する書類(入居申込書など)を送付(電話などでの連絡も考えられる)して、貸主の契約意思を確認する。【到達主義】(民法第97条)

〔ここで注意〕
 次の(7)に至らない段階で、借主側から申込の撤回があれば、媒介業者は預り金(申込証拠金)を借主に返金しなければならない。

(7) 貸主が媒介業者に対して、契約意思を伝える(貸す・貸さないの意思表示)。

〔ここで注意〕
 この段階で貸主から契約意思の発信(表示)があると、貸主と借主の双方の意思が一致することになり、契約が成立したとみなされる。そのために、預り金(申込証拠金)は、手付金として処理される。借主が申込意思を撤回する場合、それは「契約の解除」となるため、手付金を放棄しなければならない。この場合、貸主の契約意思は必ずしも借主に到達しなくてもよい。【発信主義】(民法第526条)

(8) 媒介業者が借主に対して、貸主の契約意思を伝達する。

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2009年6月 8日 (月)

月額2万円の減額

 昭島市青梅線Q駅近くの江戸街道沿いでレストランを経営するPさんは、今年の5月分の家賃から月額16万1000円を月額14万1000円に減額することに成功した。

 Pさんが当地で営業を始めたのは昭和63年でる。長引く不況の影響は深刻で、体を壊してまで働いても売上は減少するばかり。周りの店舗も廃業する店が多く、新規の貸店舗の家賃も江戸街道沿いで月額1万円をきる物件が出てきた。

 Pさんは、管理している不動産業者に家賃を下げてほしいと頼んでも、家主が同意しないとつれない返事。

 4月初めダメもとで組合に相談に行った。組合では、近隣の新規家賃の資料を集めることを指示。

 その上で、家主に内容証明で次のように家賃減額を請求。
 「ここ数年地価の下落、物価の下落、消費の落ち込み等経済事情が大きく変動しています。その結果現在支払っている家賃月額16万1000円は近隣や昭島市内の新規家賃の相場を大きく上回っている状況です。本年4月分の家賃より月額12万円に減額されますよう本書面によりご請求申し上げます」。

 不動産業者から、組合に連絡が入り、「Pさんの事情は分かるが減額幅は中を取ってほしい」と言って来た。契約期間が2年後の9月まであり、契約の途中であることも考慮して、「次の更新の際に再協議する」ことを条件に4月分から月額2万円減額することで合意した。

東京借地借家人新聞より


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2009年6月 5日 (金)

立退料家主提案の50%増で決着(家賃の約46か月分)

 大田区南馬込*丁目の木造2階建住宅を月額65,000円の家賃で賃借中のBさんの家主より、建物付借地を返還された地主(新家主)は平成10年4月に建物朽廃を理由に明渡を通告。

 家賃の約30か月分補償の提示を金子さんは、金額に不満はないが日当たりはよく最高の住環境を失いたくないと組合を通じて拒否。家主は直ちに10年以上も値上げがないと15,000円の家賃増額請求、これに7,000円を回答したが合意に至らず供託。

 一昨年末Bさんに転勤が持ち上がり、拒否した明渡を如何に復活させるか困惑の日々の中、昨年3月家主代理人の不動産業者が組合事務所に来て、当初の条件で明渡を請求してきた。

 交渉で組合役員は現在係争の内容は「家賃の増額」であることを指摘。家主は増額分家賃を全額返還し、混乱の責任を取り補償額50%増額(家賃の約46か月分)を提案。これに年末まで明渡を猶予しその間(7か月)使用料免除で合意した。

 Bさんは、組合員で良かったと転居先の千葉から2カ月毎に組合費を納めに来る。

東京借地借家人新聞より


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2009年6月 4日 (木)

借地の明渡請求をされ、直ぐに借地の更新請求で回答した

 台東区鳥越で借地している田中さんは、昨年5月末日で借地契約の20年が満了した。地主は何らの正当な理由もないまま期間が満了したというだけで借地の明渡しを請求してきた。

 田中さんは知人の紹介で組合に相談した。組合役員から債務不履行などがなければ、また、当事者の合意で契約を解約しない限り、期限が満了しただけでは借地を明渡す必要がないことなどの説明を受けた。

 民法の規定では、借地期間が満了すると、借主は原状回復して土地を返還しなければならない(民法616条・598条)。従って、借地人は建物を取壊して土地を賃借した当時と同じ更地状態にして貸主に返さなければならない。

 しかし、それでは借地人が資金を投じて家を建て、そこを中心にして生活してきたのに、期間が満了したからといって、現在居住できる家屋を取壊して屑材木にしてしまうのは経済的見地からも社会的損失である。

 そこで借地法4条は、期間が満了しても、借地人が希望すれば、借地人の一方的な請求によって契約が更新される場合を定めている(借地法4条1項)。借地の更新請求によって、更に借地権を堅固な建物の場合は30年、その他の木造建物等については20年間存続すると規定されている(同法4条3項)。

 もし存続させることが不適当だとしても、強制的に地主に家を買取らせて、借地人の投下資金を回収出来るよう規定している。従って、借地人の費用負担で建物を取壊して更地にして、地主に返還する必要がなくなった。(同法4条2項)。

 早速、田中さんは地主宛に借地法4条1項に基づいて、「借地契約の存続期間は満了しましたが、宅地上にはなお建物が存在しておりますので、前の契約と同一条件で借地契約を更新して頂きたくご請求致します。従って、土地の明渡しには応じられません。」という趣旨の「借地の更新請求」を配達証明付き内容証明郵便で地主に送った。

 その後約1年が経過するが、地主からはその後、何の反論もなく、すんなり地代も従来通り地代受領している。


 参考法令
 民法

第598条  借主は、借用物を原状に復して、これに附属させた物を収去することができる。

第616条  第594条第1項、第597条第1項及び第598条の規定は、賃貸借について準用する。

 借地法
第4条
 ①借地権の存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求したときは、建物がある場合に限り、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときは、この限りでない。

② 借地権の存続期間が満了した場合において、契約の更新がないときは、借地権者は、借地権設定者に対し、建物その他借地権者が権原により土地に附属させた物を時価で買い取るべきことを請求することができる。

③ 存続期間は、更新の時から起算して、堅固建物については30年、非堅固建物については20年とする。ただし、建物がこの期間の満了前に朽廃したときは、借地権はこれによって消滅する。


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2009年6月 3日 (水)

家主が破綻し、店舗が競売

 台東区東上野2丁目でビルの2階で店舗を借りて長年居酒屋を営む村田さんは、平成12年にビルの建替えの話があり、家主と協議した結果、隣接する家主所有の4階建てビル(店舗兼居宅)に移転することになった。

 移転の条件は、従前の契約内容を継承し、内装及び厨房工事と厨房機器等の代金は家主の負担で行うという内容であった。条件が了承され、改装された1階の店舗に入居した。

 移転後、数年が経過した時点で、家主所有の当該建物に金融機関の抵当権が設定された。抵当権設定よりも賃貸借契約の方が先なので、賃借権に問題はないが、何時か競売があるだろうと覚悟はしていた。勿論、競売があっても、新所有者に対抗でき、営業は続けられるので、その点の心配はしていない。

 案の定、昨年3月、家主が厨房機器の代金未払い(債権残額約1200万円)で家賃債権を差押られ、建物は競売された。その後、競落され、家賃は10月分から建物を買受けた新家主に払うことになった。

 村田さんが使用している厨房機器の債務と所有権とについて債権者のリース会社と協議をした。前家主の厨房機器代金の滞納を4年間も漫然と放置した責任を認めさせることが出来、債権額に拘らず、5万円の負担で中古になった厨房機器(9年使用)の所有権が借家人に移転することで落着した。


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2009年6月 2日 (火)

明渡し調停、家賃50か月分で和解 

 足立区江北町で年金収入で生活する新藤さんは、ある日突然家主が変わった。借家の老朽化を理由に3ヵ月分の家賃はいらないから立退くように言われた。また、借地権を150万円で購入を迫られビックリした。家主に連絡するが「関係ない」と言われ途方にくれる。

 他団体の紹介で組合に相談に来る。業者に都営住宅転居するまで移転できないと家賃を供託する。6ヵ月後に家屋明渡しの調停の呼び出しを受ける。建物も築70年を過ぎていることから、約50か月分の家賃を条件に解約の和解に応じた。

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2009年6月 1日 (月)

借家の立退き交渉

 昨年9月組合事務所を尋ねて来たAさんは、居住する大田区久が原*丁目所在の木造瓦葺2階建共同住宅の建物の老朽化を理由に、建替えるからと明渡しを請求され、家主が不動産業者を連れて来て立退料5万円を提示し、印鑑を押すようにと強要されたが拒否して頑張っているということだった。

 約16・5平方メートルの部屋を月額4万円の家賃と管理費1000円で借りているが、1ヵ月程度の立退料では、移転は出来ないのは明らかにも関わらず、この現実を考慮せずに補償内容が他の賃借人に波及することをいやがる家主とこの家主に追随する業者の説得が課題だった。

 Aさんは組合に一任したと伝え、業者との交渉となった。業者を理解させて渋る家主の同意を得るのに5ヵ月を経過。この間の家主の厭味三昧に負けず、Aさんは充分納得出来る約25ヵ月分の補償内容で合意し、この程無事移転することが出来た。

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